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zoom RSS 往復書簡(3) H君との交流・・・親殺しについて    Go

<<   作成日時 : 2011/07/30 15:34   >>

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豪さん


なるほど。芸術活動と触れ合うのも素敵ですね。
こちらはいくつかギャラリーがあったみたいなので、足を運んでみようと思います。


確かに経済成長が著しいブラジルにおいて、貧富の差は広がっているようにも見えます。
また、やはり日本と同じようにファーストフード業界など、均一化の波が押し寄せてきています。
ただ、ブラジルは一つの国でありながら、一つの大陸と考えられるほど広大で何でもありなので、
きっと地域によって全く状況は違うのでしょう。


滞在中にできるだけ多くの場所に訪れてみたいと思うのですが、地域によってどの程度
価値観の変化を迫られているのか、あるいは従来の価値観を保存しているのか、という点に
注目してみたいと思います。その際にアートはいい切り口ですね、ありがとうございます!


いままでアーティスティックなものはほけーと眺めていたタイプでしたので、こんな僕が一体
何を感じ取れるのかという不安もありますが、楽しみでもあります。


感覚を鋭敏に研ぎ澄まして、ブラジルを感じてきたいと思います。





豪さん

こんばんは。(日本ではおはようございます、でしょうか)
Hです。ブログ読ませていただきました。


壮絶なことを経験されましたね。
正直、読んでいる僕まで心が締め付けられる気持ちでした。
お父様のご容体は大丈夫でしょうか。


しかし、豪さんがそこから人生の新たなスタートともいえる感覚を、心身ともに手にしたことも衝撃です。
普通の人はそこまでポジティブになれないかもしれません。

豪さんの感じたこと、考えたことがはっきりとブログを通して伝わってきました。
そして素直に、スゴイなこの人は、と思いました。新たな境地に行かれたような感じでしょうか。




実は僕の父と母も、ある時期から国交断絶状態になっていました。
原因は父が母をないがしろにしていると母が思ったためです。(実際その感はありました)

しかし、僕はというと、両親の仲を和解させるために努力しました。両方と話し合いを重ね、結果二人は今良好な状態に戻っています。

これは僕がまだ親離れできていないからなのでしょうか。(もちろんまだ21歳のガキんちょですが)


などといったことを考えさせられました。



H様

Goです。ブログ読んでくださって、ありがとうございます。


私は、小さい頃から「母っこ」で、母とはとても仲のよい親子だと思っていました。

そして30代前半まで私は・・・

自分の家族に対して「絵に描いたようないい家族」という幻想の中にどっぷり浸かっていました。


あるとき、私が以前いた会社で映画を作る話が持ち上がりました。

私としては、故郷の山形で映画を作ることで、地域振興や地方での話題づくりになると思い、

更に父は地元で様々な人脈を持った、顔の広い人間でしたから、

仲がいい(と思っていた)母に

「父に頼んで、映画作りのためのコネクションを紹介してほしい」という口ぞえを頼みました・・・


ところが母の口から出た言葉は

「あなたなんかに映画は作れない!映画なんか作らせない!」という想像も出来ない言葉でした。

私の母は自分の息子達が成功する=経済的、社会的な成功も、自分の思い通りの人生を送ることも願ってはいない・・・

逆に、それを快く思ってはいないことが分かり愕然としました。

そう気がついた後に自分の家族を見回してみれば・・・

私などよりはるかにクリエイティブで才能のあった兄は、男を嫌う(兄だけではなく、男全般を嫌う)女性と「出来ちゃった婚」をして、

負け犬への道をひた走っています。

(私がそう思うのではありません。彼の自己イメージが私にそう伝えるのです。)

彼は小さい頃、運動も勉強も出来た神童でした・・・

そして、彼は今一人息子の学費のため、せっせと親の元に通い、息子の学費を捻出してもらおうとしています。

彼は、まさに親殺しが出来ないまま初老の年齢になってしまいました。 

去勢された男になってしまってます。

そして・・・彼は今、緩やかな自殺を選択しているようです・・・


Hさん、大切なことは、自分の家族、出自に対して幻想を抱かないことです。

アーティストにとって、最も重要なことは正直であること。

それが仕事です。

完璧な親などいません。でも、ただ1ついえることは、息子や娘の人生を犠牲に出来る権利は親には無いはず。

子供は親の所有物ではありません。

そして、親の心の中の深層心理や無意識は、子供の自己イメージや人生に対して、とても深い影を落とします。


芥川龍之介の言葉に「その人間の運命は、その性格の中にある」というのがあります。 

現在、日本に70万人いるとといわれる「ひきこもり」の人達は、なぜひきこもるのか・・・

無気力は怒りを抑圧した結果といわれています。

私の周囲にも、怒りを抑圧し、肉体はその怒りでねじれ曲がっているのに、

抑圧しているがために本人は気がつかない・・・

そんな若者がたくさんいます。抑圧とは誰でもない本人がしているのですから、本人は気づかないのです。


Hさん、いつかあなたにも「親殺し」をしなければならない時がやってきます。

大切なことは目をつぶらないこと、そらさないこと、逃げないことです。

それが何よりも大切な、自分の人生に責任を取ることになるからです。 



もう1つ、Hさん、なぜあなたは俳優という職業につきたいのでしょうか?

その理由を、奇麗事ではない理由を、自分の心のうちから探してみてください。

そこにあなたの家族の姿が見えてくるはずです。この答えは、次回のメールで・・・

ちょうどいい「メールワークショップ」になっていますね。




アーティストのこと、よかった、とてもうれしいです。

そして、私がちゃんと言葉に出来なかったことを、その方が話してくれています。

素直にうれしいです。 

日本のように管理され、それにあらがうことしない人間が大半を占めている場所にい続けると、

見えない、あるいは自分から見ることを放棄してしまいますが、

ブラジルのアーティスト達は、それに必死に逆らって、表現に取り組んでいる・・・

その様をHさんに学んでほしかったのです。

特に海外の前衛的な芸術を志向するアーティストたちの中には

「マスメディアに乗らないことをプライド」としている方が多いです。

私や琳子もそうありたいと願っています。 


マスメディアに乗るとは、あまねく『広く、浅く」が優先され、子供っぽくならざるを得ません。

映画館を最も利用する世代は10代前半です。子供のための映画が一番売れます。

コンサートに通う世代は10代後半〜20代前半。

彼らはホルモンバランスが取れていませんので、Sex、Violence&Deathに敏感に反応します。

現代の音楽は、音楽を売っていません。この3つを売っているのです。(ごめんなさい。Hさんの世代ですよね。)

マスメディアに乗らないことは、ある意味で大切です。

『浅く、広い』そんな表現をしないことをプライドにする方と交友を深めてください。

いい経験だと思います。

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